2012年にREAL4を導入。いち早い導入です。その理由は?
大橋常務:
山を切り崩したところに造るコンクリート斜めの擁壁に、横打のアンカーを何百本もつけないといけないという、S/Fライナーではできない、しかも2万トンという大きな仕事が入ったことがきっかけでした。REAL4なら斜めに対応できる。S/Fシステムはライナーのころから使っていてよく知っていましたし。ただしREAL4は当時まだできたばかり。でも、データロジックさんならいいものをつくるだろうと。そして使ってみて「REAL4、やっぱりいいねえ」となったわけです。 そのころはリリースされたばかりだったので大変でしたが、それでも”手”(汎用)で一つひとつやっていくよりは断然いい。データロジックさんには当時いろいろと要望を言いましたが、応えていただき、私たちも絶対に使いこなしてやろうと、積極的に、意地になって使ってきました(笑)。
本田支店長:
小原社長も、常務も、自らREAL4を使いこなしておられ、そういえば小原社長から「自分たちは鉄工所さんより先にCADの内容をしっかり理解し、使いこなさないといけない」といった言葉をよくお聞きしてきました。
大橋常務:
その通りです。「CAD屋たるもの先頭切って使わなきゃダメだ。よそよりも早く導入し、しかも、よそよりも使いこなしてエキスパートになろう」と。それは今も当社の信念です。
REAL4の魅力は?
大橋常務:
まず、やはりリアルタイム3Dがいいですね。建物についてよく分からない若い人たちにも、REAL4なら、視覚的に建物を理解しながら入力していくことができます。特に、当社はファブさんと異なり、工場がないので、社員たちは実物を見ること、触ることができません。人材を育てる上で3Dがあるのはとても大きいです。
若手スタッフを育てるために他に工夫していることがありますか?
大橋常務:
入社して最初は、加工図を汎用で修正することから覚えてもらっています。REAL4で3Dも見せながら。それから自分たちで加工図を出す。型紙を取らせる。そして最終的に入力。そういう順でステップアップさせています。最初から入力を教えるとなると、教える人間がつきっきりで必要になる。データも見直さないといけない。そこで、この順で仕事を覚えるようにしています。
また、機会があればできる限り積極的に、現場の実物を見せに、当社の若い人たちを連れていってあげたいと思い、そのようにしています。実物を見に行くことで、そのサイズ感、質量感を実感してもらい、自分たちはそれほど大きな仕事をしているんだ、もし間違えたらどれだけ大変なのかを知ってもらい、一層の責任感を育めたらと思っているんです。
他にもREAL4のメリットはありますか?
大橋常務:
原寸検査で3D画面をお見せすると、設計者さんへの説得力が増し、理解していただくのに役立っています。特に商業施設はブレース構造で、ブレースがびっしり入るので、納まりを見てもらうのに役立っています。
また、REAL4の魅力はスピーディにできること。REAL4でできない仕事はできれば避けたいぐらいです(笑)。”手”を使って書くことが間違いのもとに一番なりやすいですから。今、工期が以前より非常に短くなり、変更も多く、「少しでも早く、早く」という状況。REAL4を駆使して、お客さんの要望に応えようと頑張っています。また、それに応えてきたからこそ、当社の今があると思っています。
今後への思いを。
大橋常務:
REAL4を駆使して、引き渡しまでできるでけ早くをこれからもモットーに、また、人材を、じっくり、根気強く、育てていきたいと思います。